"働く"と"働かない"。生産性が低いのは、成果には限度がありそれ以上やっても無駄ラインがあるから説。

ドイツは日本の150%の生産性で仕事をしているらしい。

そんなニュースが先ほどLINE NEWSで流れていた。

巷には以下のような記事が沢山あるが、内容は大体ヨーロッパ諸国の勤務時間は日本より少ないのに結果が出ている!日本頑張れ!に集約される。

https://www.huffingtonpost.jp/2017/12/20/intl-comparison_a_23313597/


そんな中、私は"人が得られる業務成果は一定で、閾値を超えた勤務時間等のコスト投入が生産性悪化の原因"だと考えている。今日はそんな夢も希望もない与太話を中心に屁理屈をこねてみる。



■生産性をあげる二つの方法。より多い成果か、より少ない勤務時間。

私は何でもまず計算式にしたがる癖がある。

そして生産性は以下の計算式で考えるのが一番しっくりくる。

生産性 = 成果 ÷ かけたコスト

※かけたコストは勤務時間、費用等色々あるが今回は勤務時間を主としてとりあげる。


例えば、

100の成果をあげるために一日10時間働いたら、生産性は10/日だ。

また、

200の成果を同じく10時間の勤務で得られるのであれば、生産性は20/日だ。

また、

100の成果を5時間の勤務で得られるのであれば、生産性は20/日とも考えられる。

つまり、生産性をあげるには成果をより出すか、勤務時間を減らすかの二つの方法がある。



■サボったもん勝ち?生産性のカラクリ。

さて、ここで考えるのが成果はどの程度可変なのか?という点である。

もちろんシステム導入等により10xレベルの処理量増加があれば生産性は向上するが、一般サラリーマンの業務レベルの話で考えてみる。


例えば営業。大体一日5件商談するとして、普通は2件成約するとする。

勤務時間は一件2時間で、一日10時間勤務としよう。

教科書的には営業資料改善により成約件数を4件に増やすとか、営業事務を入れることで一日10件商談し、結果として4件成約させるといった手法がいわゆる生産性向上のセオリーだろう。

ただ、実際問題そんなに簡単に成約率があがるのか?私はそうは思わない。最初からある程度よい売り方をしている場合、商材やマーケット自体を変えずに劇的な変化を生むのは机上の空論だと感じるからだ。


そこでもっとよい生産性向上の方法がある。サボるのだ。

一日5件商談するにはするが、ダメそうな案件は30分で終わらせる。なんなら商談のために移動もしない、電話で済ませる。これにより1件当たりで1.5時間程度短時間し、一日にダメ案件3件分で計4.5時間減らす。そしてもし22時帰宅していたなら、17時半には退社する。


この場合、生産性はどうなるか。得られた成果は同じく2件、勤務時間は約50%となるので、結果として生産性は200%弱となる。

私は生産性が高い国で起きているのは上記のような状況ではないかと思う。



■成果がそれ以上でないなら、とっとと帰るのが唯一の生産性向上策。

この理論には大切なポイントがある。

成果が伸び悩み、ある一定のコストをかけるとそれ以上かけても成果が向上しない。

これが正しいのかわからないが、一般的なサラリーマンの成果である、経理業務、マーケティング調査、新規企画、設計、物品棚卸等を思い浮かべても、成果が著しく向上することは少ないように感じる。

そしてそうであれば、それ以上コストをかけても無駄になる閾値を見極め、無駄なことをせず退社することで生産性が向上するのではないか?そう思わずにはいられない。


■オフィスで仕事させるな。出社退社時間を不可視にしろ。

海外だろうと日本だろうと同じ人間である以上、対して成果に差はないと思う。

違うのは合理的に考え、閾値以上の無駄な時間をかけずに帰宅できるか、帰宅できないかの違いだけだ。海外ではこの点における社会的な意識や、仕組みが異なるため生産性が高いとは考えられないだろうか?


では日本で働く我々はどうすれば生産性を向上させられるか?

私は”勤務時間の不可視化”を一案として挙げたい。

つまり、いつ働いているか評価者に見えないようにして、成果だけで評価させるのである。

具体的には在宅勤務や、オフィス外勤務の許可といったアクションが挙げられる。

価値観を変えるのは一苦労だ。上司が価値観を変え成果主義にしても、部下がそれに追い付かず不幸なズレが生まれる。逆もしかりだ。そうなのであれば、いっそ頑張りといったものをいっさい見えないようにしてしまえばよい。

働く側は二日酔いで通常の二倍の時間が作業にかかりそうな日はまず休み、午後に回復してから終わらせたり、無駄な打ち合わせには参加せず、集中すべき案件に時間をつぎ込み、現在と同じ成果をキープする。


少々乱暴な説であることは認識している。ただ、サボっても成果が変わらないのであれば、サボれるしくみをうまく作ることで生産性があがるのではないかと昔から感じていたため、今回文章にしてみた。

また、サボるというと人聞きが悪いが、ものは言い方次第だ。

体調が悪い日は自分の判断で回復してから仕事ができ、無駄だと思う仕事はせずにその時間で勉強したかった分野をこっそり勉強できる会社があるとすれば、きっとその会社の従業員は長く働きたいと思い、転職ゴタゴタとも無縁で、本業の稼ぎに直結する案件にリソースを集中できる安定した会社となるだろう。


昔からできる先輩はサボり方もうまいと聞く。

このあたりに日本の明るい未来へのヒントが隠れているのではないだろうか?

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